坂本達の西アフリカ・ギニア井戸掘りプロジェクト
 

 

JAMYANG LOSEL(ジャムヤン・ロゼル)幼稚園があるブムタンは、首都ティンプーから約260キロ離れた谷で、ヒマラヤ山中のグネグネ道をバスで約10時間行ったところにある。
自転車世界一周中に出会ったブータン人ソナムさんと進めていた、「幼稚園・小学校支援プロジェクト」。この幼稚園は、ソナムさんが中心となって2004年から準備を始め、教育省の認可を得て2007年に着工、2009年5月に完成したブムタン県初の幼稚園です。

今回の遠征はブムタンの幼稚園が開園して4年目、ようやく園児が集まり始め、少しずつその存在が認知されてきたタイミングでした。一方、かねてから園では先生のレベルアップが課題だと聞いていましたので、ブータンのJICA事務所や現地在住の日本の方に相談にのっていただきながら、何かよい方法は無いか探ってきました。

幼稚園を訪ねると、3年前は十数名しかいなかった園児が、37人に増えていました。開園当初は、30人受け入れたいという目標でしたが、現地には初等教育の概念がほとんどなく、子どもを幼稚園に通わせることに理解がないようでした。しばらくは、「必要ない」「金儲けか」「教育にお金を払うなんて理解できない」(ブータンでは学校と医療は無料。私たちの幼稚園は私学)と言われましたが、時代の流れでしょうか、少しずつ幼稚園が認知されてきているようでした。首都ティンプーにはすでに5つの私立幼稚園があり、UNICEF(ユニセフ)もブータンで幼児教育の重要性を強調していて、教育省のECCD (Early Childhood Care and Development)が幼児教育の必要性を説くポスターが貼られていました。

園のプログラムも3年前より充実しているようでした。朝の始まりは子どもたちが整列して国歌斉唱から始まり、瞑想の時間と続いたので少々びっくりしました。さて先生ですが、開園当時の3人は結婚や引越しで全員が入れ替わっていました。いずれも若い女性だったこともあり、定着が難しいところです。ただ今回一人、2児の母という先生がいましたので、彼女に若手の教育を含めて活躍を期待したいところです。ただブータンにはまだ初等教育の研修制度があまり整っていないこともあり、まだまだレベルアップが必要のようです。

日本への帰国直前、ティンプーのJICA事務所に寄らせていただき、一連の報告と相談をさせていただきました。個人的なプロジェクトにもかかわらず親身に聞いてくださり、数々のアドバイスをいただき大変心強かったです。日本からボランティアの先生を派遣するなどして、自転車世界一周中に縁のあったブータンの子どもたちの未来が、より可能性に満ちたものになればと願っています。

幼稚園では学費を払えなくなった家庭の子をそのまま引き受けたり、冬は(寒さのため)通園する児童が減ったり、運営は一筋縄ではいきませんが、今後も奨学金制度を続け、図書室設置などでも長く支援を続けていきたいと思っています。

会社勤めをしながらこのように活動が続けられること、たくさんのJICAやブータン関係者の人たちに理解して応援していただけることに改めて感謝しています。ご支援してくださっているみなさまへ、この場をお借りして御礼申し上げます。ありがとうございます。

2013年9月
坂本達

MEMO
今回、会社の仲間や大学生たちが「ブータンの子どもたちへ」と作ってくれた折り紙をたくさん届けたのですが、子どもたちは予想以上に興味を持ち喜んでいました。近年、首都ティンプーは特に急速に発展しつつありますが、ブムタンの時間の流れは変わっておらず、ホッとします。


ブムタン県初の幼稚園「JAMYANG LOSEL DAYCARE CENTER」
(現地では幼稚園を「デイケアセンター」といいます)

初等教育や家庭でのしつけについて、教育省(のECCD)がポスターを作製

先生が園児を迎える朝の風景。中には車で送られてくる子もいる。

朝の始まりは整列して国歌斉唱から!

そして輪になって座って瞑想(薄目を開けている子も…)

日本から持って行った折り紙を、先生が子どもたちに紹介してくれた。

みんな折り紙に興味深々!電子ゲームがない世界に行くとホッとする。

天気のいい日は外でランチ。みんな弁当持参。
 

いつもお世話になるお寺の僧侶たち。
左側の僧侶を支援させてもらっています。
 

幼稚園の先生3人とソナムさん夫妻(右端)
 

ブータン・ブムタン県、ウォンディチョリンの「ジャムヤン・ロゼル幼稚園」(2013年8月)
 
 
 

TATSU SAKAMOTO'S WEB SITEは坂本達事務所が運営しています。
掲載内容の無断転用、転載などは 著作権法に依って固く禁じられています。
All rights reserved by Tatsu Sakamoto