11月23日・24日・25日

阿蘇、大自然の恵み 熊本編

サイクリストにとって同じ道を引き返すのほど嫌なことはない。帰りは大牟田から熊本へ、海岸線と交通量の少ない金峰山経由の山道で走った。途中見事なミカン畑があったり、峠の茶屋には「スピード違反1万円、峠のだご汁(だんご汁)600円」という看板があったりして和ませてくれる。約60キロ、3時間半ほどで熊本市内に到着した。このところ好天に恵まれ気温も15度前後と走りやすい。

熊本市内の家庭的なビジネスホテルに宿をとり、夜は主催者の竹崎さん、藤野さん、本田さんに食事に招かれた。日航ホテルのすぐ隣、熊本鶴屋前にある洒落た「洋食岡田」へ。熊本での講演もお互いの都合が合わず開催が危ぶまれたが、急遽肝っ玉竹崎さんが「坂本達を招く会」を一手に引き受けてくれたのだ。講演会企画など初めてというのに短い準備期間でよくぞ実現までこぎつけてくださった。「わくわくフォーラム」の渡辺さん、洋食岡田のマスターなども陰で主催者のみなさんを支えてくれていた。

産業文化会館の講演会では世界一周中に感じていたのと同様、年齢・性別・立場などにかかわらず夢や目標を持ち続けること、自分の土地に誇りを持つこと、感謝の気持ちや、家族のように身近な人が大切であること、すべて自分次第であることなどを感じさせてもらう。これは北海道から半年以上かけて各地で感じてきた共通のことでもある。この日、遠くは福岡市、大牟田市からも駆けつけてくれた。

講演翌日の日曜日、自転車で走行予定だった阿蘇山へ、主催者のみなさんとドライブすることに。奇跡のような好天に恵まれ、秋の美しい一日を満喫させてもらった。世界を回った中でも、この阿蘇のスケールの大きさとユニークさにはお世辞抜きで圧倒される。山麓でご馳走になった昔ながらの田楽料理、藤野さま宅で点てていただいたお茶、古い日本家屋、あたたかい方言、阿蘇五岳が「涅槃仏」に見えるなど、人間の力など到底及ばないとてつもない大自然の中にありながら、その素材や感覚を生かし共存してきた日本人の繊細さを感じる。さらにここに四季が巡っているのかと想うと、改めてこの土地この国の、気が遠くなるほどの豊かさを実感させられる。湧き水のおいしさや温泉といったものも、阿蘇の人々の感性や文化を育んできたのは確実である。徹夜でこの日の計画を立て、何事もなく一日を終わらせてくれたみなさんに感謝です。

翌朝宮崎へ向かう出発間際に、竹崎さんがお弁当を作ってわざわざホテルまで届けてくださった。「心を込める」に勝るパワーはない。金峰山麓で見たミカンも入っていた。元気が出る。

熊本城で地図を広げてルートを確認していると、犬の散歩中の男性が声をかけてきた。「おつかれさまー」。サイクリストを見かけると何かと世話を焼いてくれている、「鳥料理よしだ」の吉田さんであった。その後の様子はこちら・・・・・・(笑)

阿蘇の恵みに感謝。何かとあつ〜い展開の九州である。