11月8日〜11

夢を与えられた長崎

福岡から佐賀を抜け、諫早経由で長崎へ。国道最後の長〜い坂を上り、トンネルを抜けると長崎市内に入った。随分と坂の多い街である。そのせいか自転車をあまり見かけない。平地が皆無に等しいブータンを思い出した。路面電車が走っているの目に新しい。どこまで乗っても100円、道路をふさいでいる車にはクラクションを鳴らしまくり我が物顔で突っ走るのに誇りを感じる(笑)。

長崎市立高尾小学校で8(金)、9日(土)とそれぞれ5、6年生対象、一般・親子対象と講演させていただいた。長崎到着の夜、石村先生と教頭先生が「卓袱(しっぽく)料理」(いっしょ盛りした料理を各自が取り分けて食べる会食料理、長崎に始まった)でおもてなししてくださり歓迎の熱い気持ちを受け取った。これはただ事ではないと思って翌日学校へ行くと、なんと「歓迎 坂本達さん 夢のかけはし」というイラスト入りの手作り「立体ポスター」が!僕は思わず声をあげた。イラストは僕のHPのトップで自転車にまたがり腕組をしている、見慣れたあれである。何と教頭先生が作ったという。

現実、学校によっては言い訳ばかりでほとんど事前学習をせず、ただ形だけ講演を行うところもある。「忙しくて」「時間がなくて」「いろいろと」「学校というところは」「決まりなので」……、何回「学校ではなくて、あなたはどうしようと思っているのですか」「誰のためのなんですか」と尋ねてきたことだろう。「無理」「規則だから」と言ったら自転車世界一周も4年の有給休暇もないのである。石村先生はいろんなところから予算を引き出して、「子どもたちのため、アフリカのプロジェクトのために」と残った『やった。』を全て引き取ってくださった。高尾小学校との出会いには、「どんな困難があってもやっていこう」と夢と勇気を与えられた。出会いに生かされている。

長崎には自社ビルと百貨店長崎浜屋2ヶ所にミキハウスの直営店がある。「世界一周」から「夢の掛け橋プロジェクト」まで、僕を支えてくれている後輩社員たちをねぎらおうと食事に誘った。どこで食べればいいのかわからなかったので任せていたら、普段彼女たちが行きそうもない(つまり高そうな)お店だった。僕は長崎ちゃんぽんぐらいをご馳走するつもりだったのにえらいことになった。僕を入れて7人である。「まあこれくらい安いものだ」と思い(実際そうなので)2時間ほど歓談しながらおいしい長崎料理をいただいた。みんなの笑った顔を見ているうちに、現実に落ち込む自分が小さく思えた。さて、いざ清算しようとすると後輩たちは僕に1銭も払わせてくれない。みんな当たり前の顔をしながらニコニコしている。何ということだ!中には人事採用担当の僕が最もねぎらわなくてはならないはずの新入社員、川口さんもいるというのに!!だめだ!!しかし!あぁ! ……彼女たちの人としての、また「長崎人としての誇り」があまりにもすがすがしかったので、結局ご馳走になってしまった。僕はこんな仲間に恵まれて本当に幸せだ。アフリカの時に受けたような感動があった。また今回長崎市で講演ができたのは、元ミキハウスの社員が自分の小学校の恩師、石村先生に声をかけてくれたおかげである。

講演翌日は島原半島の北有馬へ山を越えて72キロ走行。翌日、加津佐町立野田小学校で全校生徒と保護者に講演させていただき、その足で島原外港まで40キロ自走してフェリーで熊本へ渡った。途中、雲仙普賢岳噴火で大きな被害を受けた地域に当時の被災家屋が現存していて生々しかった。

長崎のおいしくて感動的な様子はこちら