8月2日・3日

富山県教育委員会主催 12歳立山夢登山
富山県内の小学校から60名余の12歳が集まり「立志の式」の意を込めて、標高約2000メートルから3003メートルの立山(雄山頂上)へ登る。まだあちこちに雪が残っているところだ。僕は初日に話をさせてもらい、2日目に子どもたちと八郎坂を3時間かけて登った。

彼らは実質この合宿で初めて顔を合わせるのだが、みんなすぐ仲良くなっているのに感心する。「もう友達だもんなー」と言いながら肩を組んで歩いているのを見ると、すがすがし過ぎて恥ずかしいくらいだ。僕も小学校の時にフランスで夏の合宿に行かせてもらい、最初は食事や習慣の違いに戸惑ったが、言葉が通じなくても何とかやっていたことを思い出した。濡れ衣を着せられて悔しい思いをしたり、シャワーの時に肌の色に違いに驚いたり、工作をして自分は手先が器用な事に気付いたり……。今になっても当時の記憶は強烈に残っており、「どこでも何とかなる」という原体験がそこにあったように思う。核家族化や変な「個人主義」が顕著な昨今、外に出て自分自身を知り、力の限界を知ることは必要だ。

子どもたちと登山していると、「僕たちの写真を撮って、これが日本の子どもだよって外国で紹介してよ!」ときた。昨日のスライドショーで世界の子どもたちを紹介したからだ、ちゃっかりしている(笑)。3時間歩きっぱなし、喋りっぱなしでムチャクチャ元気。女の子は「立山の水はおいしいから、いつか引っ越して来たらいいよ」と言い、だらしない男子の靴の紐がほどけるとしっかり締め直してあげている。別の子は写真の構図ばかり気にしていて、「ここからの眺めは絵になる!」とこだわり続けていた。本当にみんなそれぞれだ。

僕は残念ながら3日目の立山(雄山)登山には参加できなかったが、1名が体調不良で断念したものの60名の12歳が山頂を踏んだという。頂上まで行けなかった子をふくめて全員が苦しさを乗り越え何かを学んだと思う。元山岳警備隊隊長谷口さんはチームワークを大切に、自分に厳しく努力することを教えていた。途中で断念するのも決断の一つだ。今回の「夢登山」は家から送り出してくれた人を始め、富山県教育委員会、ナチュラリストの方々や先生、ボランティアの大学生など多くの人によって支えられて実現している。12歳の子どもたちは支えられるという責任とありがたさを感じ、それぞれの個性を生かして自立していかなくてはならない。
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