坂本達の西アフリカ・ギニア井戸掘りプロジェクト
 

 


ギニア訪問は世界一周から帰国後 5 回目、ドンゴル村に「恩返しの井戸」が完成してから、2年半振りです。

ギニア共和国、今年2007年1月に経済情勢の悪化からかつて無い大規模なゼネストがあり、2月には戒厳令が敷かれ、デモ隊と治安部隊の衝突で200人もの死者が出るという出来事がありました。その後、新しい首相が着任することで騒動は落ち着いたのですが、11月はイスラム教のラマダンが終わり雨期も明け、そろそろまた「暴動」が起こるのではないか、と噂されていました。そこで現地日本大使館はもちろん、あらゆる方面から情報を集め、渡航日程を短縮し衛星携帯電話イリジウムを持つなど、何があっても対応できる準備をして渡航しました。

現地は予想よりずっと落ち着いていて、新しい首相への期待も大きいようでした。物価は上がっていて生活は大変そうでしたが、民族を超えてみんなで国を良くしていこう、という活気さえ感じました。

心配していたドンゴル村の井戸は、昨年の乾期に枯れてしまった(!)そうですが、村人みんなの負担でさらに5メートル深く掘り直して深さは20メートルになり、今年の乾期は問題なく使えたそうです。よかった!感激!ギニアの乾期は 3,4ヶ月続き、まったく雨が降らないのです。みなさまのご支援で完成した井戸は、朝晩、水を汲みに来る村人たちによって大切に使われていましたので、ここに写真と共にご報告いたします。
 

村人たちが井戸を大切に使用していたのが何より嬉しかった!2007年11月

きれいな水が使えるのは決して当たり前のことではないと実感する

ドンゴル村で井戸をしっかり管理していた「水管理委員会」のメンバーと

村に到着した時、村人みんなが井戸に集まって祈りをささげた

動物除けの柵のところでサンダルを脱いで、井戸を清潔に保つ

井戸ができる前までは、1時間かけてこの川の水を汲みに来ていた

村では話し合いやお祈りの時間がとても重要で、非常に長い時間をかける

井戸ができて病気が減ったとは言え、 村では薬が不足している。左上にミカンが写っているが、道路が無いため搬出できず収入につながらない。村の子どもたちと
 

今年日本では、流行語大賞で「そんなの関係ねぇ」がトップテンに入りましたが、ギニアの村人たちは「自分たちが動くことで生活や社会が変わる」という実感を持っていました。講演先の学校などでギニアのことを話して、人任せでなく、ひとり一人が関わることで世の中が変わっていくということも伝えていきたいです(自分も学生の時はこう思っていませんでしたので、偉そうなことは言えないのですが…(汗))。

 
 

現在ギニア北西部のラベという地方都市のある地区には約6700人が住んでいますが、病院も診療所も一つもありません(診療所=病院よりも規模が小さいもの)。それより田舎には薬さえほとんど無い状態です。田舎で病気にかかると、何日もかけて町まで出てきて医者に診てもらうことになりますので、実際医療を必要としている人たちは6700人よりずっと多いことになります。

「まともな医療施設や薬があれば、もっと多くの命を救うことができる」と、シェリフ・ドクターは繰り返しつぶやきます。世界一周中にマラリアと赤痢を併発した時、死の淵から僕を救ってくれた彼への恩返しが、「診療所プロジェクト」です。診療所建設、ベッドや簡単な医療器具、トイレの設置などを行う予定です。資金は多くの方々にご協力いただいている「やった。」「ほった。」の印税、全国から寄せていただくご寄付によるものです。

飛行機を 20時間以上乗り継いで現地に着くと、シェリフ・ドクターが予想以上に診療所実現に向けて動いていて感動しました。建設用地の確保、NGOの立ち上げ(きちんとした組織であることの証明・内務省への登録)、地元有力者の推薦状、診療所の設計図や見積りなどができていました!慣れないペイパーワークもあり、通常の医療業務をしながら相当な労力だったと思います。井戸作りの時と同様、彼を中心として多くの人が「人々が健康に暮らすための手段」(=日本では当たり前のこと)に向けて立ち上がっていたのです。日本大使館の支援(草の根無償資金協力)を得るのは難しそうですが、できることは地域住民とご支援くださる日本のみなさんと進めていきます!

 

ところでイスラムの国では、1日に5回お祈りをするのですが、彼らと一緒に祈り、時間を過ごし、同じ物を食べ、部族語を覚えることが、地元の人たちの理解と協力を得るために必要不可欠です。特に開発途上国といわれる国々では仕事を進ませるため、時間と労力の9割をこうした「信頼作り」に費やしている感じです。相手の大切にしているものを大切にすることで、自分や自分の考えが大切にされます。以前、井戸掘りの時は「仕事=忍耐」と思っていましたが、今ではこれが当たり前と思えるので、ずいぶん楽になりました(笑)。

イスラム教の学校で子どもたちとコーランを練習中
 
一日に5回、メッカに向かってお祈りをする。どんなにいいことをしようとしても、一緒に祈らないことには何も受け入れてもらえなかった。坂本は中央オレンジ色のシャツ
 
ドンゴル村で、午後のお祈りをする。坂本は後列中央

病院や学校など「箱モノ」を作ること自体は、お金があればできるので簡単です。目立つし、かっこいいし、わかりやすい。しかし本当の支援は、自立を促す=いかに自分たちが中心となって維持管理、運営、経営ができるか、という組織作り・人作り・情報集め・アイディア作りですから、このあたりで苦心しながらやっています。

まだ最終的な見積りが出ていませんが(3社見積りを依頼中=3つの業者から見積りをもらって比較検討する)、僕は診療所の全体予算の85%を負担し、現地の人たちが15%負担することになりました。国立病院の医者の月給が約6000円という国ですから、彼らにとっては相当の負担ですが、「自分たちの診療所!」という強いオーナーシップを持って運営管理をしていくためには自己負担も必要かと思います。

 この診療所建設プロジェクト、 2009年を完成目標にしています。準備を重ねてよいご報告ができるようにがんばります。みなさまのご支援に心より感謝いたします。

 

シェリフは普段、ビニールシートを張った自宅の一角で診療をしている

抜歯のとき、椅子の高さがあわずにポリタンクに座らせている。電気も無く、衛生的にも不安がある

次のプロジェクト、診療所の建設用地が確保できた!

シェリフが集めていた、NGO登録・土地使用証明・推薦状・設計図などなど

県の保険局など、いくつもの要所にあいさつに回った

シェリフと奥さん、コナクリで勉強している学生と朝ごはん。おいしいバゲットがある

『ほった。』をはじめて手にするシェリフと、シェリフのお母さん

牛肉、ジャガイモ、ヤム芋の「マーフェ」(スープ)をご飯にかける、ギニアの代表的なご飯。これは大ご馳走!!


みなさまのご支援に心より感謝申し上げます。ありがとうございます!


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