坂本達の西アフリカ・ギニア井戸掘りプロジェクト
 

 


渡航時のギニア情勢はラマダン(断食月)が終わり、独立50周年式典もあっておめでたいムードが続いて、お祭り好きのギニア人にとっては「問題を起こす時期ではない」と考えられていたようです(笑)。また選挙が翌年になると発表され、比較的落ち着いた状況で遠征することができました。こういった国は、まさに「アッラーの思し召し」がないと行くことができない、と改めて思いました。

一年振りの現地では、シェリフ・ドクターの身内が病気で亡くなり(僕も仲良くしてもらっていた人です)、昨年まで元気だったお兄さんが病で半身不随になり、マラリアに罹った赤ちゃんが目の前で死亡し、今も病気や死と隣り合わせで暮らしている状況でした。また首都でさえ電気が来てない地域が多く、ガソリンスタンドや空港など照明があるところへ人々は集まり、試験前は勉強していました。そんな状況でも笑顔で暮らせる(暮らさなくてはならない)彼らは本当にすごいと思います。日本では今、100年に一度の危機、不況と言われていますが、健康や家族や平和など身近にあるものに気づき、それに感謝しつつ、夢を持って今の状況でできることをやることが(自分に)大切だと思いました。


ドンゴル村で薬を小分けにして配っているところ。村人がみんな集まってくる


村人たちが特別にコーランを唱えてくれた

お土産にニワトリを2羽いただきました!

前回のレポートでも書きましたが、現在ギニア北西部のラベという地方都市のある地区には約6700人が住んでいますが、まともな病院や診療所は一つもありません。それより田舎には薬さえほとんど無い状態です。シェリフ・ドクターは、「まともな医療施設や薬があれば、多くの命を救うことができる」と、診療所を作ることが長年の夢でした。現在、彼の夢を応援させてもらっています。また簡単な医療器具や電気がありませんので、できればソーラーパネルも設置できたらと考えています。ソーラーパネルは、近年比較的安価で入手できるようです。


外の机で患者の治療を行う

患者さんの総入れ歯を作るシェリフ・ドクター

 

 


さて現地に到着すると、シェリフ・ドクターが業者と何度も練り直した設計図、以前よりも妥当な見積もり(3社見積もり)、棟梁や大工、職人の手配、砂、砂利、ブロックなど資材の手配等々すべてすませており、相当なやる気を感じました。僕が到着したらすぐに着工できる準備を進めていたのです。「応援したい」そう感じさせられます。そうして現在、超やり手のギニア人棟梁と工事人たちに協力してもらっています。棟梁は日本でも会社勤めができるのではないかというほどの勤勉さとまじめさで、ギニアの大工や職人さんたちをビシッとまとめていました。実はこの棟梁、ギニア人と結婚した現地に住む日本人の家を建てた人だったのです。数々の幸運な巡り合わせに、ただただ感謝するしかありません。出会いに助けられ、生かされているのは今回も同じです。


建設用のブロックが納品された

木材を買いにラベの市場へ

屋根用のトタン板を見て回る

ギニアでは依頼側が大工道具やバケツなどを全部そろえる

診療所は全部で6部屋、平屋で約100平米。鉄筋とセメントでしっかりしたものを作っています。今年の春〜夏に完成予定です。皆様にご協力いただいている「著書の印税」「ご寄付」と「想い」を現地へしっかり届けています。完成の折にはまた詳しくご報告させていただきます。


大工さんたちの仕事の速いこと!みんな本当に良くがんばってくれた(1)

(2)

(3)

おもちゃのメガネをかけて仕事をするギニア人(笑)

私も少し基礎作りを手伝いました

基礎がだいぶ出来てきました!


診療所の完成後、シェリフの元で働く予定をしている医学生が2人います。昨年からシェリフのところでインターンとして働いていました。彼らは昨年よりも多くの仕事を任されていて、見ていて頼もしかったです。今後ギニアでは、「医者になりたい」という学生への奨学金プロジェクトを考えています。
現地のビッグニュースといえば、シェリフの2人目の子どもが生まれたことです!僕の滞在中に生まれるか!?というほど奥さんのお腹は大きかったのですが、僕が帰国した直後に生まれたとのこと(かなり期待していたのですが!)。男の子だそうです。
また今回は僕の早稲田の授業の学生が一人、「卒業前にアフリカを体験したい!」とギニアまで同行しました。ガッツのある男で、現地では体当たりでコミュニケーションをとり、子どもたちのヒーローと化していました。


八尾市の中学生から預かった古いかばんや衣類などが入った箱を前に、大学生とともに

制服を着て学校へ向かう小学生

一連のプロジェクトを通じて、ありきたりですが、あきらめずに続ければ形になること(目標に達すること)。夢や目標をかなえるためには周りの支えや理解が必要ということ。そのために、自分に何ができるかを考え、持ち味を生かして行動し続けること、そんなことが必要なのだと感じています。今後、さらによいご報告ができるようにがんばります。みなさまのご支援に心より感謝いたします。今年もチャレンジします!

坂本達

 
 
 
 
 

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